生命保険の営業マンなら常識⁈ 相続放棄した時に、生命保険は受け取れるか?

死亡保険金は保険金受取人の固有の財産です。
つまり、答えは「もちろん受け取れます!」なのですが、皆さん、これ自信をもって明確に返答できるでしょうか。

常日頃勉強していても、いざお客様から問い合わせが来ると、「ん??」と考えたり調べて返答したりすることになっていませんか。
WEBで「相続放棄」「生命保険」などと検索すると、山ほど回答が出てきます。これから最も人口の多い団塊の世代が平均寿命に近づいてきて、こんな相談がすごく多いのでしょうね。

セールスの現場では、お客様の事例などを引き合いに出すことも多いと思いますが、私が保険業界に転身したきっかけである、まぎれもない自らの体験を少しお話しさせていただきますね。

8年ほど前に父を亡くしました。
「お父さん、末期がんだってよ。肺がん。」
仕事中の人に電話を掛けることを嫌う、職業人の父が初めて平日にかけてきた電話でした。もっとも、それだけ言って言葉につまり、母と変わりましたが。
当時、私は地方勤務だったので、週末に時間をとり東京に帰りました。父はまだ全然ピンピンしていて、イメージしていた末期がんの状態とは全く違っていました。が、これで残り3か月の命だというのです。
その後は、壮絶な闘病生活の末、きっちり3か月後に亡くなりました。最後はガリガリにやせ細ってしまいましたが、闘病記ではないので、詳細は省きます。

重要なのは3か月という期間。
人は、死ぬことを知ってから、3か月程度しか時間が残されていないことが、本当に多いのです。もちろん、事故や急病でもっと早く亡くなる方も多いでしょう。

父は、儲からない印刷会社を経営していました。
死を身近に感じて、ドラマのように最後まで燃え尽きようとはモチベーションが働かずに、会社を他の方に譲り、残りの時間を家族とゆっくり過ごすことを選択しました。

亡くなって、一通り葬儀も終えて、元の父の会社へ遺品などを整理に、、、すると新社長であるべき人から、驚きの一言が。
「すみません、まだ登記や他の契約等々の変更手続きをしていないのです」

余命3ヶ月とはいえ、途中からは地獄の苦しみの日々、最後は意識も朦朧として、お見舞いに来てくださっても、そこで契約の話などとてもできなかったようなのです。

その後はすったもんだしました。なんせ、私の実家が運転資金の借り入れ2億円強の担保に、入っているのですから。もちろん父が連帯保証人のままになっています。
結局、新社長になる予定だった方は、借り入れの金額にも不安を感じ、後を継ぐことを辞退しました。結局、会社は多額の負債を残して倒産です。そして亡き父が連帯保証人で、母の住む実家が担保に入っている。

目の前が真っ暗になりました。「最愛の父を失って、さらに2億の借金か・・・」手を尽くし、知人の弁護士に相談し、そこで初めて相続放棄という仕組みを知りました。
「負債はすべて放棄できる、但し、資産もすべて放棄しなくてはならない。」

選択の余地はありませんでした。とても2億は払えない。代わりに、生前、たいした贅沢もせずに、せっせと貯金した数千万と、頑張ってローンを払い続けていた自宅を失う事になりました。余談ですが、その後自宅が競売に掛けられているのを見たときの、感情は文字にはできないほど切ないものでしたね。

父の人生は何だったんだろう、これから母はどうなるのだろう。住むところもなくなるし、地方まで呼び寄せなくてはならないかな。

そんな時に、保険会社さんから連絡が入ったのです。
もちろん、父が保険に入っていたことは知っていましたが、資産は全部没収されるものと思っていました。
「死亡保険金は相続放棄の対象とはならないのですよ」
その言葉を聞いたときの安堵感、想像がつくでしょうか。

無一文、住居も失って、わずかばかりの遺族年金をあてに、今後の長い老後をどう生き抜くか途方に暮れていた母(息子の世話にはなりたくなかったそうです)。最愛の夫を亡くし、大げさでなく生きる希望もなくしかけた母に、3,000万の保険金がおりるというのです。

少し長くなりましたが、これを機に私は保険会社に転身し、いざというときに本当に頼りになる保険を販売しようと思ったのです。

但し、私たちのたどった道は最善ではありません。皆さんのお客様には是非、生前から以下のことを実践していただきたいのです。

1) エンディングノートを作成しておく
前述の通り、いざその時が来た時に、時間がなかったり、身体の状態から、死後のための整理をすることは本当に難しいものです。ましてや、大抵は死を受け入れず、なんとか生命を長らえるために尽力するもの。その時に、死後の話などはできない事でしょう。
私の家族も、生前にその時の準備ができていれば、スムーズに事業を移管し、そもそも相続を放棄するような事態にならなかったのです。
2) 特に負債がある方などには、絶対に死亡保険に入っていただく。私と母の人生はこれが無ければ滅茶苦茶になっていました。イザというときの保険ですが、そのイザは本当に突然やってきます。私も、それまでは保険のセールスの方を胡散臭く思っているときもありました(失礼)。しかし、その後転身してしまったように、本当に人生を救われました。皆さんもセールスの現場では理解されにくいこともあるでしょう。しかし、熱心に本当に必要な時に役立つであろう商品をご案内してください。

少しでも皆様の参考になれば幸いです。

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